「本屋のあかり」紹介本 『友だち幻想』
266 『友だち幻想』人と人の〈つながり〉を考える 菅野仁 ちくまプリマー新書 740円
「友だち」って良いですよね。こんな歳になってしまうと同年代の人達は、ホントは友だちなんて言ってる場合じゃなくて、旦那さんや我が子などいつも一緒にいて付き合わなければならない人が周りにたくさんいるんですよねきっと。そんな中、友だちなんて言ってる私は、どうしたどうしたって感じなんですが。
でも、最近良いお友達ができて私、幸せですよ。年は10くらい離れているんですが、そんなこと感じさせないよくできた子でして。ホント話が合うので面白いです。喋ってて。価値観も合うんですよねー、コレ大事。
私、昔から友達を作ることは苦手で、あんまり友だちいなかったんですよね。双子だったのでなんていうか必要ないというか。大学の時も一緒に住んでましたしね。お互いの友だちと一緒に遊んだりとか共通の友だちと旅行したり、なんて感じでした。こちらに帰ってきて働くようになったらそもそもどこで友だち作るの?って感じになりましたしね。
夏休みには、一緒に軽井沢まで遊びに行こうなんて計画もしてまして。今からウキウキです。
そんな時に、自分の部屋の本棚で偶然目に留まってしまったのがこの本なんです。
「友だちは何よりも大切。でも、なぜこんなに友だちとの関係で傷つき、悩むのだろう。人と人との距離感覚をみがいて、上手に〈繋がり〉を築けるようになるための本。って裏表紙に書いてあったもんだから、あらーこの言葉刺さるわ~読まなきゃ!となりました。
著者は、まず「人は一人で生きていけるか?」というところから出発し、こう書いています。・・・・・・・・・・・・・・・
そして、自分以外の人を他者と呼び、この他者が自分にとっての脅威の源泉ともなり生の味わいの源泉にもなるのだと解きます。だからこそ、この他者との距離の取り方を学校などでも学ぶことが今とても大切なんだそうです。
そして、同調圧力のような形でお互いに消耗し合うことがなるべくないような友だちの作り方が必要だと書いています。
それは、どうしてもそりの合わない、気に入らない相手に対して無視をするといったことではなくて、お互いを傷つけ合わない形で、ともに時間と空間をとりあえず共有できる作法を身につけるということなんだそうです。学校だけではなく、会社などでも有効ですよねコレ。人間関係ってどこでも誰でもいくつになっても悩みの種ですもんね。
最後には、「人はどんなに親しくなっても他者なんだということを意識した上での信頼感を作ること」ですって。肝に銘じてこの友人関係を壊さないように努力しようと心に誓いました。
本屋のあかり(Akari Tsuzuki)
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