• 本屋のあかり
執筆者:続木あかり
2025.01.15

「本屋のあかり」紹介本 『アンビシャス』

『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』鈴木忠平 文藝春秋 1980円

いやー、困った困った。
2018年末からの私の最大の推しだったバンドが、突如として今年の末をもちましてしゃがみ期間という名の無期限活動中止になるということが判明して以来、私の心にはぽっかりと穴があき、なんだかなぁ~って気持ちのままでいまして。周りの人たちは「新しい推し、探せばいいじゃん。」なんて軽く言うけど「そんな簡単にはみつからーん!」って感じだったのですけど。と言いつつも、まぁWBCとか大谷くんとか興味を引くものはたくさんあったのですがね。去年、エスコンフィールドHOKKAIDOに野球を見に行ったところ、私、この野球場に恋してしまい、「絶対に来年また来る!」と決めて、一年かけてファイターズのファンクラブに入ったり、飛行機を早割で予約したり、ホテルを探して予約したり、YouTubeをたくさん見てですね、駅から徒歩でエスコンまで行くルートや球場内のグルメなど隅から隅まで探索するものやどこの席が一番観やすいのかなどを実際に見せてくれる番組を見たりして、それはそれは熱心に研究し、これは!という計画を立てて臨みました、9月のオリックスとの3連戦。もう、朝から晩までずーっとエスコンにいました。はい。とてつもなく楽しかったです。言うまでもなく。もうすっかり虜です。沼りすぎて困ったという話です。
そして、おうちに帰ってからも、毎日毎日、ファイターズの試合をチェックしてます。おまけに強かったのです。なんて浮かれていたら発見してしまったんです、この本。速攻取って読みました。日刊スポーツで記者をされたのち、Number編集部に所属され、フリーのノンフィクション作家となった方のエスコンフィールド北海道ができるまでのお話。いや、感動感動ホントに泣いた!私も規模は全然違うけど、役所の人たちと日本にないものを作ったりしているものですから、身につまされるというか共感しすぎて苦しいという感情もありますが、「あぁ、こんな想いであのボールパークはできているのね、でもこれはまだまだ始まりにすぎず、これからこの一帯はもっと成長していって大きな街になっていくんだな~っていう図が見えてきました。
いや~、ホントにいい本だったので皆さんに読んでもらいたいのですが、それよりも、エスコンフィールドに行ってもらいたい!!その方が良いと思う。きっとメインゲートから入ってすぐに広がるフィールドの景色に叫び声をあげてしまうと思います。私も初めてそこまでたどり着いた時「うぉ~、なにこれ~すご~!!!」って叫びました。全身が震えてその場にしばし立ち尽くしました。野球観るだけじゃない、楽しみがたくさんありますよ!!

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本屋のあかり(Akari Tsuzuki)
みなさん、こんにちは。絵本と童話本の家 續木あかりです。
この番組は、毎回私が気になった絵本から読み物まで、内容を読んだりしながらご紹介していきます。そして、オススメの一曲も。お気軽に聞いていただけたら嬉しいです。
毎週月曜日の9:30から15分間。木曜日の14:00と土曜日の17:00に再放送があります。

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