「本屋のあかり」紹介本『ブレイクショットの軌跡』
『ブレイクショットの軌跡』 逢坂冬馬 早川書房 2,310円

著者は、この本の前に『同志少女よ、敵を撃て』で本屋大賞を受賞し、『歌われなかった海賊へ』と、立て続けに話題作を書かれていますよね。気になるから読もうかなーなんて思ってたんですけど、最新作の帯に「最高傑作」って書いてあったのでこちらを読みました。
みなさん、その本が面白いかどうかわからないままで、恐る恐る読み始めて、アッこれいけるかも!って思う瞬間ってどういうところですか?「お話しの設定ですか?文体ですか?そこに流れる空気感ですか?」きっといろいろありますよね。気づいたら結構読み進めていた!なんてこともありますよね。作家さんによってはすっごく癖のある文体で、まぁそれが良いんだよっていう人もいると思うんですけど、慣れるまでは大変ですよね。特に、外国の翻訳ものなんかは苦手っていう人多いですよね。まず、人の名前がカタカナで覚えられないとか。翻訳された文章が読みにくいとか。
私はこの本の場合、文章の流れの冷たさが気に入りました。「暑苦しくなくていいな、これなら最後までいけるかも」とプロローグを読んだだけで感じました。
お話の内容は、自動車期間工の本田昴は、Twitterの140文字だけが社会とのつながりだった2年11ヶ月の寮生活を終えようとしていた。最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトをひとつ車体の内部に落とすのを目撃する。見過ごせば明日からは自由の身だが、さてどうする。以降、マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の落とし穴、そしてSNSの混沌と「アフリカのホワイトハウス」移り変わっていくブレイクショットの所有者を通して、現代日本社会の諸相と複雑な人間ドラマが展開されていく。
世界はこうやって繋がっているのか!って感じの本でした。しっかりと、面白かったですよ!!
本屋のあかり(Akari Tsuzuki)
みなさん、こんにちは。絵本と童話本の家 續木あかりです。
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