「本屋のあかり」紹介本 『Perch』
261 『Perch』 又吉直樹 発行 羽田空港蔦屋書店 900円
この本は、羽田空港蔦屋書店のオープンに合わせて、ピースの又吉直樹さんが書き下ろされたアンソロジーです。
短編、エッセイ、自由律俳句などの作品が詰まっていて、コロナの影響で発売が延期になりその後に部数限定で販売されていたものがTSUTAYA代官山TーSITEでも販売するという情報をキャッチしたので、もう居ても立っても居られなくなって行って来ちゃいました。一年半ぶりくらいでした。TSUTAYA代官山。あー楽しかったです。飲み込まれそうな本の海の中をウロウロし、堪能して来ました。
大好きなんですよねこのお店。なんだか、本の紹介の前にお店の紹介になっちゃうんですけど。ごめんなさい。
私は、ここに行くと一通り本を散策し終わると必ず二階にあるCAFE Anjinに入ります。(スタバでコーヒーを飲みながら、そこらに座って、買ってもいない雑誌などを広げて読むという行為をするのも見るのも嫌なので。)
ここは、めちゃオシャレで静かでゆったりしていて、入るとお店の方が席まで案内してくれて、席でお会計ができるので本当に好きです。値段はお高いですが、私は絶対にコッチですね。
なんて話は置いておいて、本の話に戻りますと、この本が並んでいる棚には又吉さんによるこんなポップが貼られていました。
旅に本は不可欠です。 出発の数日前から目的地に合わせて本を選びます。忘れたときは絶望します。 なんとしても空港で本を買わなければなりません。 たとえゾンビに取り囲まれていたとしても書店に立ち寄り本を買います。 首筋を噛まれて血だらけになりながら背表紙を冷静に目で追い五冊買います。 三冊は小説で一冊は詩集で一冊は止血の本です。 そこまでして買った本を必ず旅の途中で読むわけではありません。 それでも絶対に必要なのです。本があるというだけで心が落ち着くのです。 この文章でなにを説明しようとしていたのか忘れてしまいましたが早く旅行がしたいです。 この本に旅をさせてあげたいです。 又吉直樹
さすが又吉さん、旅に行くのにそんなに本持って行くんだ~バッグすっごい重たそー、なんて思ってしまいました。本の内容も旅をテーマにしてあるものが多かったですね。最初にあるお話しは、こうでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「忠告」
こんな感じでクスッと笑えるお話が続きます。自由律俳句も飛行機の中での出来事を思い出させるものがたくさんありました。・・・・・・・
ちなみに私この本買う時に、装丁の色が何色もあるのに全ての本がビニール袋に梱包されていて見本が一冊だけしかなかったんです。その時点で気づけば良いものを「なんで全種類を見せてくれないの?」なんて思いながらピンクと水色と緑買おう!なんて選んでウキウキ買って、帰りの電車の中で一冊開いた時に「あれ?さっき見本で見た表紙の色と違うのを開けたはずなのに、おんなじお話し?」ということで3冊同じ本を買って帰って来てしまいました。でも、大丈夫。又吉好きなお友達にあげました。まあ、お土産だと思おう。
それにしても、又吉さんって面白い人ですよね~。この本以外にも「ピース又吉直樹【渦】」というYouTubeチャンネルが、すごく面白いし勉強にもなりますよ。いろんなことに挑戦しているのですが、「百の三」というタイトルのものでは一つのお題について又吉さんが考え続けて100個回答していったらそのうち3つくらいは予想だにしないおもしろいものが出てくるのではないか?とか、「インスタントフィクション」というタイトルでは一般の人から募集した、自分の思う「面白い」を入れて「自由な発想」「気軽なノリ」で書かれた400字以内の文章に対して、髑髏万博よいう名前の先生が生徒に独自の解釈をするというか読み解いていくというもので毎回スンバラしく奇想天外な解釈を披露しています。オススメです。
本屋のあかり(Akari Tsuzuki)
みなさん、こんにちは。絵本と童話本の家 續木あかりです。
この番組は、毎回私が気になった絵本から読み物まで、内容を読んだりしながらご紹介していきます。そして、オススメの一曲も。お気軽に聞いていただけたら嬉しいです。
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