• 本屋のあかり
執筆者:続木あかり
2024.04.09

「本屋のあかり」紹介本『悪口ってなんだろう』

『悪口ってなんだろう』和泉悠 ちくまプリマー新書 880円

最近、小学校に配達に行くと校内の壁に「ちくちく言葉とふわふわ言葉」と書いてあって「自分が人に言われて嫌な言葉は他の人に言わないようにしよう!」とかって書いてあるんですよね。まぁそりゃそうだけどなんだか不思議な世界だな~なんて思っていたらこんな本を発見。私自身は、息するように毒舌吐くし、悪口も大好きなんで今の学校じゃやってけないなと思います。昔、野球の松井秀喜が「人の悪口も言わないし嘘もつかない」とかって言ってるのを聞いて当時中学生くらいだったけれど「いやいや絶対にそんなん無理だし、そんな人間面白くもないだろうよ」なんて思っていました。
さて、この本についてですが帯にはこう書いてあります。「言葉は取り扱いが難しい」ホントそうですよね!!
 パート1では「悪口はどうして悪いのか?」について述べています。悪口を言うことによって血が流れたりすることはありませんがそれ以上の精神的ダメージを受けることはあります。そこに悪意がなくても。です。人は社会の中でいろんなものにランキングをつけて比較しようとします。その手段の一つが他人への悪口となって出てくるのだそうです。まとめとしてこう書かれていました。・・・・
 では、どこからどこまでが悪口なのか?ということがパート2に出てきます。これは非常に難しい問題だと思います。読んでいてもいまいちピンときませんでした。まとめとしてはこう書かれていました。・・・・・・

 結局のところ、何を言うのかということより、誰がどんな関係性のもとで発言するのかということなのかな?と思いました。とても親密な仲同士のやり取りなのか、時の権力者への軽口なのか。最近の話では、楽天の投手だった安楽選手がなぜあんなに批判されるのかというと本人がからかいやいじりだと思っておそらくしていたことが、後輩のそれもほとんどやり返すことのできない新人に向けられていたということがやってはいけないことだったからなのではないでしょうか?もちろん彼の行為は、悪口などというものではなく度を越していたということもありますが。
最後に筆者はこう書いています。・・・・・・・・
うーん、つまるところ、人が集まって暮らしている限りは、悪口はなくならないということのようですね。

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本屋のあかり(Akari Tsuzuki)
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